off-the grid challenge Island living #3 - TWILIGHT

家を建てアウトリガーカヌーを手に入れたケイトは臨時アルバイト以外の仕事に就くことを認められました。なにをしようか考えた結果、ケイトが選んだのはカメラマンでした。
「いつ帰れるのか判らない。判らないからこそ、私がSulaniで生きていたってことを残そう」

ケイトは写真を撮るのが好きでした。広くなった部屋でなにを撮るか考えます。
「まずはリリアナかメレ、オリアナあたりに声をかけようかな……」
その日ちょうどメレが遊びに来てくれていたので、ケイトはメレの写真を撮りクライアントへ送ります。クライアントは大喜びでオーケーの返事をくれました。

翌日返送された写真をシムスタグラムにアップすれば仕事は終了です。ノートPCを買うシムオリオンはありましたが、キーポイントにはインターネット回線がありません。ケイトは海を渡ります。

「海水に濡れても壊れないノートPCが1,000シムオリオンで買えていいのかな」
とにかくこれで仕事は終了です。一日かかってしまうので臨時アルバイトよりも時間がかかりますが、みんなと仲良くなれる上にシムオリオンももらえるカメラマンという仕事はケイトにとって天職でした。

翌朝、ケイトは生まれて初めて釣りをしました。あんなに近くでピョンピョン跳ねているのに一匹も釣れません。何時間か粘りやっと釣り上げることが出来ました。

バーベキューでは肉ばかりを焼いていましたがここはSulani。魚を釣ってそのまま焼いて食べられるのです。シムオリオンが減る心配もないしできたてのアツアツを食べられます。ケイトは思わずよだれが出そうでした。

「おいっしい！毎食これでもいいかも！Sulaniの良さが判ってきた！」
ケイトの胃袋はすっかりSulaniに捕まれてしまいました。こんなに美味しい焼き魚が毎日食べられるのなら少しくらいの不便は厭いません。ケイトはなによりも食べることが大好きなシムです。

ランチを終え新たに仕事をするためデュアンを呼び出しました。彼はケイトにSulani流の遊び方をたくさん教えてくれるティーンです。リリアナの家に住んでいるということもあってケイトは勝手な親近感を覚えていました。
「ケイト、用事ってなに？」
「デュアンの写真を撮りたいの。モデルになってくれるかな」
「モデル？俺が？面白そうじゃん！」

「撮れたよ。結構上手に撮れてるでしょ？」
「ホントだね。本物と同じくらいカッコいいじゃん」
「あとでデータをあげるね」

写真モデルになってもらうとそれだけで親密になれるような気がしました。ケイトはすっかりデュアンと親しい仲です。ケイトが撮ったデュアンの写真はクライアントからOKが出ました。「ありがとうデュアン、またよろしくね」

仕事に就いたとはいえまだまだSulaniの住人として認めてもらうにはまだまだシムオリオンが足りません。またヤードセールで稼ぐためにがらくたを探します。

夕食を作っているとシンクが壊れてしまいました。当然自分で直すしかありません。いま思い返してみれば、ケイトは家でなにかが壊れたことがなかったように感じます。きっと自分が知らないうちに誰かが修理したり買い換えたりしてくれていたのでしょう。一所懸命シンクを修理しながら家族に感謝をしました。

翌日、仲の良いシムを詠んでカヴァ・パーティーをしました。みんながケイトの作ったカヴァを嬉しそうに飲んでくれていて、ケイトもなんだか誇らしくなりました。仕事も軌道に乗ってきて、貯金が25,000シムオリオンを越えました。あと1万シムオリオン貯めることと、4万シムオリオン稼ぐのが当面の目標です。

翌日は釣りをして過ごしました。釣った魚をそのまま焼いて夕食です。電気の通ってないこの場所でどうやって暮らしていけば判らなかったケイトも、すっかり公共サービスのない暮らしに慣れていました。貯金額が一定を越えると公共サービスを受けられるようになりますが、ケイトはそこまで不自由していません。どこまで自分がやれるのかむしろ挑戦したい気分でした。